施餓鬼供養とは

  
    施餓鬼供養(せがきくよう)とは「餓鬼に飲食を施す法要」です。
  では、餓鬼とはいったい何なんでしょう?

    ところで、皆さんは子供の頃「悪い事をすると地獄に落ちるよ。」と親に
  言われた事はありませんか?
  仏教では人間は亡くなると、生前の行いにより以下の六つの世界に生ま
  れ変わると言われております。そのことを「六道輪廻」(ろくどうりんね)と
  言います。
    
    辛く、厳しい順番に

      ・地獄  
      ・餓鬼  
      ・畜生
      ・修羅  
      ・人
      ・天

    この中の“餓鬼”の世界は恐ろしいところで、食べ物を食べようとしても
  
手に取ると燃えてしまい、常に飢え痩せこけている世界です。
    その餓鬼に飲食を施し供養すると共に、ご先祖様も供養して、その功
  徳は回向されます。それを施餓鬼供養といいます。

    また、「仏説救抜焔口陀羅尼経」(ぶっせつくばつえんくだらにきょう)に
  は次のように説かれております。
    お釈迦様の弟子の阿難さまが、お釈迦様の教えのとおり、無数の餓鬼
  に経をあげ飲食を供養したことによって、阿難さま自身も救われ、苦しん
  でいた餓鬼も救われた。
    この故事が施餓鬼供養の始まりと言われております。

    今日、施餓鬼供養はお盆の時期に盛んに行われております。それは、
  お盆の由来の「仏説盂蘭盆経」の目連さまの話しと似ており、餓鬼とあ
  わせてご先祖様も塔婆(とうば)を建立して供養するからです。