伽藍(がらん)

僧衆が集い修行する清浄な場所。後には寺院また寺院の主要建物郡を意味するようになった。

密教寺院は山岳寺院であるから、伽藍配置の法則はないと言われるが官寺である東寺は唯一の平地伽藍であるが、前時代のプランを踏襲した建設半ばに空海に下賜されたもの。
 真言宗の私寺の性格の高野山に、宗祖の新しい密教としてのプランが伺える。即ち東西に根本大塔(胎蔵界)と西塔(金剛界)を並べ、その間に住房(後に御影堂)と置き、その南に講堂(現在の金堂)と配置して、檀上を形成する。僧房を伽藍の中心に置く新設計は、即身成仏を主張する密教の教理を正しく表現したもので、また、従来の寺院の本尊のみの金堂でなく、日常の宗教生活に活用する講堂を中心に置く点も他宗と違う。ただし他の密教寺院では地形に従っている。

                                                                            高野山 檀上伽藍絵図




摂津八十八ヶ所 第五十六番霊場 高野山真言宗 「宝珠院」 安産子安観音